80代おばあちゃんの愛犬・マリーカのお部屋💕

80代おばあちゃんの愛娘との奮闘記💕

ライオンエルザの続き、

人間と動物の間には、精神性という点で、超えることができない壁があるとの差別感が克服されることものもなかった。
ところが、エルザの物語は、その様な動物観が人間の偏狭な思い込みに過ぎないことを壮大な野外実験によって立証された。

エルザとジョイの間には、人間の親子のような、信頼関係が築かれたことが証明された。
人間と動物の間にあると考えられていた心理的壁が打ち破られた。

人に育てられて人間と親しくなった動物でも発情期が来ると人間に反抗し、いったん野生へ戻った後は、二度と人間のところへは戻れないと言われ、又、猛獣は血の匂いを嗅ぐと凶暴化すると言われていたが、エルザはその様な定説を覆した事例として世界に大きな衝撃を与えた。
エルザの死は私にとってとっても衝撃的なことだった。
死因を調べるため、検査に出した。その結果、4%の感染だった。
マンゴーバエに刺されて体力が弱っていた場合、これだけの感染でも致命的だと立証された。
このような感染がライオンで発見されたのは初めてだとのこと。
このマンゴーバエは、土の中に卵を産む付け、動物がゴロゴロ寝転んだりすると皮膚に入り込み、うじ虫となって、皮膚の中で成長する。
エルザへジョイがこのうじ虫を取り除こうと何度も試みたが、嫌がって唸り声を上げるのでなかなか取り除くことが出来なかったという。
皮膚の中で成長するので感染した動物は痒かったり痛かったりで大変嫌な気分にさせられたと言っている。

エルザが嫌がってるから取り除けない・・・ではなく、いくら嫌がっても取り除いていれば死ぬことはなかったのに、と思うと、強引に
麻酔を打ってでも、うじ虫を抽出すべきだったと思います。
ど素人のわたしが結果論を見てのことは何とでも言えること。赤血球が破壊され病魔が遠慮なく蝕んでエルザを苦しめた、このマンゴーバエの
憎しみは尋常ではありません。
エルザは3頭の子の母になる彼女の細やかな肉親愛と自然から与えられた英知は、読む者の魂を奪わずにはいられない。
タイムスリップができるのなら、是非エルザに会いたい・・・前回にも記載しましたが、本気でそう思っているのです。
エルザの大ファンではなく、熱狂的なファンがここにいます。
たった5歳で亡くなったエルザ。3匹の子供を残してさぞ辛かったことでしょう。
子供たちはアダムソン夫婦で育てていますが、エルザが亡くなってからは野生に目覚めたらしく、安全な地域で野生ライオンとして生きていったとのこと。
時々、アダムソン夫婦はその後の成長振りを心配し会いに行っていたが、最後はいくら探しても彼らを見ることができなかったらしい。
今は、「いとしのピッパ」の上下巻と「さようならピッパ」を読んでいる。
これは、ジョイが、チーターの赤ちゃんを育てて野生に返したノンフィクション。
その子が子供を産んでもライオンとかハイエナに殺されてしまう子が多く成獣にまで生き残れる数は10分の1と言う驚くべき報告が残されていたのには驚きで悲しみを覚えました。
弱肉強食とは言え、野生の世界は厳しいです。
野生でなくても飼い主がいない犬猫は、ほとんど5歳未満で死んでしまうと言う。
溜息ばかりが出ます。